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2026年8月4日

2026年リテール業界、再編と格差拡大が加速

#リテール業界動向#スーパー#ドラッグストア#コンビニ#GMS#2026年

2026年のリテール業界は、物価高と人口構造の変化を背景に、各業態で「再編」と「二極化」が同時進行している。スーパー、ドラッグストア、コンビニ、GMS(総合スーパー)のそれぞれで異なる動きが加速しており、今後数年の業界地図を大きく塗り替える転換点にあると言える。

スーパー業界:増収増益の裏で広がる格差

東京商工リサーチが2026年2月に発表した最新の「スーパー経営会社」業績動向調査によれば、全国610社の売上高合計は24兆9,484億6,300万円(前期比6.6%増)、利益合計は4,107億1,300万円(同4.4%増)となり、2年連続の増収増益を記録した。

しかし内実を見ると、コスト吸収が追いつかず、前期の増益率(同31.4%増)には及ばない結果となっている。特に顕著なのが規模による格差だ。売上高1,000億円超の大手54社の増収率が前期比8.0%増だったのに対し、1,000億円未満の地場・中堅556社は同2.9%増にとどまった。PB(プライベートブランド)商品の展開力や価格競争力で優位に立つ大手が、業界全体の成長をけん引する構図が鮮明になっている。

日本食糧新聞の新春特集でも、業界は「勢力図が変貌の途上」にあると指摘されている。西友、トライアルホールディングス、イオン、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス、ライフコーポレーションなど有力企業によるグループ再編や越境出店が相次ぎ、商品政策(MD)の面でも生鮮・惣菜を軸とした差別化が重視され始めている。

ドラッグストア:調剤併設モデルでM&A再編加速

ドラッグストア業界では、高齢化の進展と在宅医療の拡大を追い風に、調剤薬局併設モデルを軸とした再編が本格化している。スギホールディングスは2026年、埼玉県中心にドラッグストアと調剤薬局を展開するセキ薬品の株式を追加取得し、議決権比率を51%に引き上げ子会社化する方針を明らかにした。

同様の動きはウエルシア、ツルハ、マツキヨココカラなど大手各社にも広がっている。ウエルシアは関西・東北エリアの地域薬局を取り込み調剤ネットワークを拡大し、ツルハは杏林堂薬局などの買収で店舗網を強化、マツキヨココカラも都市型店舗での調剤併設を進めている。

こうした業界再編の中、ダイヤモンド・チェーンストアオンラインの決算ランキング特集では、イオンとの提携を解消したクスリのアオキホールディングスが2026年5月期に2ケタ増収、業界最多の出店数を記録したと報じられており、「1兆円企業」が続々誕生する大型化の潮流が加速している。

コンビニ・GMS:デジタル投資と業態転換が本格化

コンビニ業界では、リテールメディア事業とアプリ経済圏の強化が最大のテーマとなっている。セブン-イレブンは電通・サイバーエージェントとの合弁会社設立を発表し、店舗データを活用した広告事業に本格参入する構えだ。ローソンアプリは累計4,000万ダウンロードを突破し、ファミリーマートは「ファミマATM」の設置を開始するなど、各社が顧客接点のデジタル化を競っている。

GMS業態では、イオンとセブン&アイの決算が注目を集めた。イオンは新中期経営計画で食品軸の改革を掲げ、「営業収益15兆円」を目標に据える。イトーヨーカ堂は総菜戦略を刷新し、中四国地盤のイズミは「コト・時間・コミュニティ」をキーワードにした次世代GMS戦略を打ち出している。ヨークホールディングスも2028年度までに低価格PBを拡充し、総合スーパーのCSC(コンビニエンス・スーパーセンター)化を推進する方針を示すなど、GMS各社が食品スーパー的な業態への転換を急いでいる。

こうした業界再編とデジタル化の波の中で、ID-POSデータを活用した顧客行動分析や来店計測の重要性は一段と高まっている。マギーが提供するPALやPowerID、i-codeといったソリューションも、こうした変化の激しいリテール環境において、各社の意思決定を支えるデータ基盤として活用の場を広げている。物価高と人口構造の変化が続く中、データドリブンな経営判断の巧拙が、今後の勝敗を分ける鍵になりそうだ。