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2026年8月16日

2026年リテール再編、勢力図が大きく動く

#リテール業界動向#ドラッグストア再編#コンビニ決算#イオン中期経営計画#リテールメディア

コンビニ大手3社、決算に明暗くっきり

2026年2月期の決算がまとまり、コンビニ大手3社の明暗が鮮明になっている。ローソンとファミリーマートが事業利益で過去最高を更新した一方、業界最大手のセブン&アイ・ホールディングスは客足の伸び悩みから小幅増益にとどまった。

ローソンは創業50周年を記念した増量企画が奏功したほか、話題映画のチケット収入も伸長し、チェーン全店売上高は初めて3兆円を突破した。特筆すべきは、AIを活用した発注の効率化がコスト削減に直結している点だ。ファミリーマートも客数自体は減少したものの、商品施策と広告事業の伸長で過去最高益を更新している。一方セブン-イレブンは出来立て商品の強化で売上を確保したが、客数減と販管費増の影響を吸収しきれていない。既存店売上・日販は各社とも堅調な中、いかに客数を維持し収益に転換するかが、今後の分かれ目になりそうだ。

ドラッグストア「2兆円グループ」誕生と対抗M&A

ドラッグストア業界では、業界最大手のウエルシアホールディングスと2番手ツルハホールディングスの経営統合が実現し、統合後の売上高は2兆3,124億円、国内店舗数5,659店舗という国内最大級のドラッグストアチェーンが誕生している。イオンは今後、ツルハHDを連結子会社として組み込む計画を進めており、3年間で500億円のシナジー創出、さらに売上3兆円・営業利益率7%という中期目標を掲げている。

この巨大連合に対抗する動きも活発だ。再編の先陣を切ったマツキヨココカラ&カンパニーは、イオン主導の再編とは距離を置く地域の中小ドラッグストアを狙ったM&Aに再び動き出している。またスギホールディングスも埼玉県を地盤とするセキ薬品の株式を追加取得し、議決権を51%に引き上げるなど、業界5位以下は調剤薬局併設モデルを軸に独自の対抗軸を模索している。ドラッグストア業界の勢力図は、統合と対抗が同時進行する再編期に突入したと言えるだろう。

イオンの中期経営計画とGMS再活性化、拡大するリテールメディア

イオンは今後5カ年を対象とする新たなグループ中期経営計画を策定し、営業収益15兆円、営業利益5,300億円という高い目標を掲げた。食品小売りやドラッグストアとともにSC(ショッピングセンター)事業を強化する一方、長らく課題とされてきたGMS事業についても再活性化を明言している。

実際、直近の中間決算ではGMS事業の営業損失が前年同期から80億円超も改善しており、価格訴求型PB「トップバリュベストプライス」の拡販が牽引役となった。トップバリュ全体の売上高も前年同期比111.7%と大きく伸長しており、イオンリテールは日販75万円という具体的な目標を掲げるなど、構造改革の成果が数値に表れ始めている。

こうした店舗運営の変化と並行して、リテールメディア市場も急拡大を見せている。市場規模は6,000億円超に達する見通しで、なかでも実店舗のデジタルサイネージ広告が市場全体の約3割を占めるまでに成長した。ID-POSデータと店頭施策を連動させる動きが加速する中、PALやPowerID、i-codeのような購買データ分析基盤の重要性は今後さらに高まっていくと考えられる。物価高による消費の二極化、人手不足、AI・DXの進展という構造的な課題を抱えながらも、各社がデータとテクノロジーを武器に生き残りを図る姿勢が、2026年のリテール業界を特徴づけている。